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2016年05月28日

SHIVER OF FRONTIER / Memory of Destiny

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日本のメロディック・パワー・メタル・バンドの'16年1st。


現在の正式メンバーは(Vo)、(G)2人、(B)の4人ですが、結成当初はドラムとキーボードもいた6人編成のバンドでした。ということで、キーボードがいることが前提となっている、時にきらびやかな、時に勇壮な、時にもの悲しいオーケストラ・アレンジが随所に施されている、シンフォニック・メタル的な要素の強いメロディック・パワー・メタルです。


とにかく哀愁に満ち溢れたメロディの数々と、日本語詞による非常にキャッチーな曲が並びます。ほとんどの曲は一度聴くだけでサビメロを覚えてしまえるくらいにキャッチー。ここまでキャッチーなメロパワというのは私自身久しぶりに聴きました。また、哀愁全開激クサ・サウンドに統一されていつつも、北欧直系叙情メロパワ、勇壮な3連系ナンバー、泣きのバラード、テクニカルさのあるバラード、まさにJ-METALといった感じの激クサ疾走メロパワ、アップ・テンポで非常にキャッチーな曲、ネオクラシカル要素強めの曲など、バリエーションが豊富で聴き飽きないのがポイント。


Tr.2、3、6、8、10、11と全11曲中実に6曲が疾走ナンバーで、それ以外の曲も緩やかに疾走する場面のあるTr.5、アップ・テンポなTr.7と全体的な疾走感は非常に強め。また、飛ばしてしまいがちなイントロダクションであるTr.1もオーケストラ・サウンドだけでなく泣きのギターのメロディがしっかり入っている聴き応えのあるインストになっています。そしてそれらがバランス良く配置されているのが最大のポイントで、変に疾走モノやバラードモノが続いたりということも無いし、ラスト2曲が激熱疾走ナンバーという最後まで勢いが衰えない構成もGood。


中音域から超高音域まで幅広くエモーショナルに歌い上げるヴォーカル、流麗なスウィープ連発や高速フルピッキング、タッピングなどをガンガン駆使しつつも決してテクニック偏重ではなく非常にメロディアスで、激クサなツイン・ハモりも決めるギター部隊、ブラジル辺りのメロパワ・バンドを思わせるような高速フレーズや高音部を駆使した躍動感あるテクニカル・フレーズを決めまくるベースと、演奏的な聴きどころは非常に多いです。


その分音数も多く、オーケストラ・アレンジもあるので情報量は多いですが、それでも各楽器の演奏が埋もれることなく分離の良い音作りになっているのが素晴らしいところ。スピーカーから聴くと若干ヴォーカルが埋もれ気味に感じられる箇所もありますが、ヘッドホンなどで聴く分には問題無し。


ということで、1stアルバムにして驚異の完成度!捨て曲は皆無で、バンドの名刺代わりの一発となるTr.2「Hope of Eternity」はもちろん、やはり中盤の激クサ疾走ナンバーTr.6「Everlasting Light」、ウルトラ・キャッチーな哀愁のアップ・テンポ・ナンバーにしてキラー・チューンTr.7「Lost Tears」の流れは強烈!特にTr.7は、メロディ一発でこのアルバム中の並み居る強烈疾走ナンバーを凌駕するほどの超名曲です。叙情メタル好きに絶対に聴いてほしい1曲です。


個人的にはメロパワ作品としては、MINSTRELIXのTales of Historiaを聴いた時以来の衝撃。あちらの方がしっかりとメンバーが揃っていたり、サウンド・プロダクションの厚みの面ではまだ敵わないかなと思わせるところがある一方で、それだけのサウンドを生み出せるだけの潜在能力を感じさせるそんな1枚に仕上がっています。激クサ疾走メロパワ好きの方は必聴です。

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posted by メタルエリンギ at 23:17| 千葉 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日本人 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年04月10日

LOSZEAL / Ideal World

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日本のテクニカル・メタル・バンドの’15年1st。


幻想的な日本語詞の女性ヴォーカルがまず印象的で、歌い回しや声質としては五人一首の松岡あの字を思わせるようなところがあります。ただデス・ヴォイスは使わず、非常に澄んだノーマル声での歌唱で聴きやすいです。エモーショナルで起伏のあるこのヴォーカルの表現力は見事なモノ。なお、ヴォーカルは蜂谷眞未さんという女優さんで、J.A.シーザー氏関連の身毒丸などの舞台に参加しているそうです。その関連か、ライナーはJ.A.シーザー氏が担当。濃厚なプログレ・メイニアなコメントしていますw


さらに演奏面も強烈で、イントロダクションから続くTr.2から様々に場面展開していくテクニカルな楽曲で圧倒してきます。ドラマティックな疾走ナンバーであるTr.3などの比較的ストレートな曲はALHAMBRAを思わせるところがありますが、全体的に歌メロはこちらの方が個性的で、ひたすらにクサいALHAMBRAと比較すると不思議でとっつきにくさもある歌メロが特徴と言えます。


歌心のある流麗なギター・ソロも魅力的ですし、変拍子を多用したテクニカルなリズムも聴き応え抜群。また、ギターのリフがなかなかガッシリとヘヴィで、ドラムの音もドッシリとヘヴィです。どこか「日本産」をであることを強調するような音色や、DREAM THEATERを思わせるようなフレーズのキーボードも印象的。


全体的に聴きどころは多いですが、8分弱で多彩な展開を見せるTr.2と、11分弱でこれまた多彩な展開を見せつつ疾走感もあるTr.7がやはり大きな聴きどころ。両者とも先の読めない展開と複雑なリズム、流麗なソロが聴けるテクニカル・メタル好き必聴の曲です。


日本のバンドはテクニカルだけど歌メロがクサいのがどうもなぁ〜っていう方にはこのバンドはオススメ。程よい叙情性と一聴した感じとっつきづらい歌メロは洋楽嗜好のテクニカル・メタラーにもしっくりくるところがあるでしょう。テクニカル/プログレッシヴ・メタル好きは今後も要注目のバンドです。


posted by メタルエリンギ at 18:16| 千葉 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 日本人 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

OCTAVIA GRACE / Resonant Cinema

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ROMAN SO WORDSの(Vo)実稀、元ALBIONの(G)hanako、元CROSS VEINの(B)Yousuke、(Ds)Ko-ichiらによる日本のメロディック・パワー・メタル・バンドの’15年1stEP(5曲入り)。


まず、曲を聴く以前に好みを大きく分けそうなのが、繊細で可憐なアイドル寄りな声質の実稀のヴォーカル。コレが苦手な方はそこでまずノック・ダウンするでしょう。個人的にはTr.2のようなポップス寄りな歌メロを持った曲にはこのヴォーカルは非常に合っていると思いますが、Tr.1みたいな高音連発の疾走ナンバーにはちょっとしっくりこないなぁといったところです。安定感に欠ける部分があるのも好みを分けそうなところ。


歌メロは切なくクサいいかにも日本産らしい感じで、どちらかというとメタルというよりはV系とかを思わせるような歌メロが印象的。とはいえ演奏はバッチリ・メタルで、2バスドコドコ・クサ疾走のTr.1からクサメタラー大歓喜の1曲ですし、MINSTRELIXやVERSAILLES辺りを思わせるドラマティックなイントロを持つ疾走ナンバーTr.3、Tr.4も強烈なクサさ。LIGHT BRINGERっぽい明る切なくキラキラしたTr.5も強烈。


演奏面で特に印象に残るのが、主張の強いYousukeのベース・プレイ。音そのものはゴリゴリというよりはブンブンした感じですが、結構多めに速いフレーズや、メロディアスなフレーズをぶちこんでくる様は強烈の一言。ベースが好きな方はぜひ聴いてみてほしいです。


全5曲中、4曲が疾走ナンバーというのもポイントで、クサい速弾きソロも充実した疾走クサメタルが好きな方は注目のバンド。元メンバーが関わっているだけあって、CROSS VAINに通じる雰囲気もありますので、CROSS VEINが好きな方や、MINSTRELIX辺りが好きな方にオススメ。一本芯が通ったサウンドですので、全5曲のEPながらツボにハマれば強力な1枚となるでしょう。
posted by メタルエリンギ at 18:08| 千葉 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 日本人 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年12月04日

PEACE TO PIECES / 脳の髄までクダケチレ

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日本の個性派へヴィ・ロック/メタル・バンドの'13年6曲入りEP。


JURASSIC JADEのHizumiを思わせるような邪悪なガナり声と、五人一首の松岡あの字を思わせるような妖しさ溢れる歌唱が印象的な女性ヴォーカル、RYO☆キラリーンの歌唱が個性的なバンド。Tr.1や4では上記のようなアグレッシヴで妖しい歌唱を聴かせつつ、Tr.2、3では可憐でエモーショナルなクリアな歌唱を聴かせるなどその表現力は見事なもの。


曲はアグレッシヴでヘヴィでありつつも、メロディが非常に聴きやすいのもポイントで、そういう点では同じくヘヴィでありつつも抽象的な雰囲気を醸し出すHEADPHONES PRESIDENTや、スラッシュ・メタルが源流にあるJURASSIC JADE辺りとは一味違ったサウンド。個性派でありつつキャッチーでヘヴィなサウンドが好きな方は要注目のバンドです。


ただ、RYO☆キラリーンさんは残念ながら脱退してしまった模様。実力派なので今後もどこかで頑張ってほしいなぁと個人的に思います。


posted by メタルエリンギ at 10:04| 千葉 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日本人 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

GARGOYLE / 天論

gargoyletenron.jpg
日本のへヴィ・メタル・バンドの’93年4th。


派手な化粧を施したルックスも強烈なヴォーカル、KIBAの見た目だけでない濃すぎる歌唱で好みを分けるところですが、そのヴォーカルが素晴らしい個性になっているバンド。低〜中音域で強烈にガナリつつ強烈なヴィブラートも使い、Tr.2、7のようにAIONのNov氏のような早口セリフのような歌唱も面白い所。Tr.1、Tr.2だけでもその濃厚さはガッチリ伝わるでしょう。言ってみればオペラチックな歌唱なんだけれどもガナっていてダーティな感じです。


サウンドそのものはAIONみたいなスラッシーなパワー・メタル・ナンバーに、叙情的なミドル・ナンバーなども挟んだ作品。ハードコア/スラッシュ・メタル的な疾走曲が多いですが、Xを思わせるようなメロディアスな疾走ナンバーTr.1のような曲もあり。また、当時在籍していた名ギタリスト、屍忌蛇(VOLCANO)による泣きと速弾きがいいバランスのギター・ソロも大きな聴きどころ。Tr.1からその叙情的でメロディアスなギター・ソロの虜になる方もきっと多いことでしょう。Tr.5では特に激泣きなソロが聴けますし、Tr.3のようなスウィープを連発したテクニカルで流麗なソロも素晴らしいです。


王道の疾走ナンバーTr.1のような曲もあれば、コミカルなナンバーTr.2、7、儀式的な妖しい雰囲気のあるミドル・ナンバーTr.3、後の初期SEX MACHINEGUNSを思わせるようなスラッシーな疾走ナンバーTr.4、ハードコア的な高速疾走パートがアツいTr.6、10など多彩な曲で楽しませてくれます。しかも個性的なギミックも多数で、例えばTr.4ではメタリックなギター・ソロが入る前に呪術的なフレーズのギターが入ったり、Tr.6でも数秒のしっとりしたパートが挿まれたりと、展開でも楽しませてくれます。全体的に疾走感も強く、個性的でありつつも聴きやすい作品。


AIONといい、聖飢魔Uといい、人間椅子といい、この当時から活躍している日本人メタルは個性派かつ実力派で凄いなぁ!と思わせてくれる作品。名作です。


posted by メタルエリンギ at 10:02| 千葉 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日本人 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

FEEL SO BAD / Son Of A Bitch 2000

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日本のへヴィ・メタル/ラウド・ロック・バンドの’00年作。12か月連続リリースの第6弾だそうです。


ラウド・ロック的なヘヴィなリフを軸に、へヴィ・ロック、パンクなどの要素も入った作品。ギター・ソロはメタル的な速弾きも聴けますが、キャッチーな歌メロにグルーヴィなヘヴィ・リフが主体なので、ラウド・ロックが好きな方向け。ヴォーカルは女性で、張りのある歌唱を聴かせてくれますが、歌詞や曲のヘヴィな感じからかなり荒々しい歌唱をします。男声ヴォーカルによるラップ歌唱をフィーチュアした曲もあります。


posted by メタルエリンギ at 09:55| 千葉 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日本人 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年01月14日

BLIZARD / Hard Times

BLIZARD  Hard Times.jpg
日本のハード・ロック/へヴィ・メタル・バンドの'86年4th。


前作「Hot Shot!」では、1stで見せたような叙情性が強まり、ドラマティックさが戻ったような印象だったのですが、この4thでは再び2ndのようなアメリカンな要素が強めの作風に。また、より一層メロディアス・ハード方面へと舵が切られたような内容でもあり、産業ロック的な煌びやかなでソフトなサウンドも印象的な1枚。


また、それだけでなく海外メロハーというよりは、EARTHSHADKERを思わせるような、日本人らしいポップな感覚の曲もあるのが見逃せないところ。2ndが好きな方にはオススメですが、1stの叙情メタル的な路線が好きな方にはオススメできません。そんな中、松川の構築感溢れるメロディアスなギター・ソロは変わらぬ輝きを放っています。


ういじゃ〜!
posted by メタルエリンギ at 21:51| 千葉 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 日本人 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

BLIZARD / Kamikaze Killers(暗黒の警鐘)

BLIZARD  Kamikaze Killers(暗黒の警鐘).jpg
日本のハード・ロック/へヴィ・メタル・バンドによる'84年2nd。ギター・ヒーローの一人である、松川敏也を擁するバンドです。


1stは、NWOBHM影響下の、叙情的なハード・ロック/正統派へヴィ・メタル・サウンドでしたが、今作ではそのドラマティックさというものが薄まり、アメリカナイズされた印象を受ける作品。当時世界的に大きな流れとなりはじめていたL.A.メタル、VAN HALENなどの王道のアメリカン・メタルの要素が入ってきている印象です。


ただし、松川の構築感溢れるギター・ソロの魅力はいささかも衰えることはなく、むしろより磨きがかかっている印象。とにかくメロディアスで流れるようなソロが素晴らしいです。テクニックの凄さ、派手さでこそ、LOUDNESSの高崎 晃に一歩譲りますが、ソロのインパクト自体では決して劣るものではありません。


安定したテクニックを持ったリズム隊のプレイも聴きどころで、動きが多めのベースは聴きごたえ十分。また、1stと比較すると、サウンド・プロダクションがかなり良好になっているのがポイント。1stはかなり篭ったサウンド・プロダクションで、B級クサさも強めでしたが、このタイトルからはほとんどB級臭は漂ってきません。


ただ、冒頭で述べている通りなので、1stの叙情サウンドが好きだった方はあまりしっくりこない作品でしょう。むしろ、メロディアス・ハード路線と言っていい4thアルバムが好きな方にオススメ。


ういじゃ〜!
posted by メタルエリンギ at 21:47| 千葉 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 日本人 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年10月31日

せっかくなんでSIAM SHADE特集

う〜む、やっぱりSIAM SHADEはいいなぁ!


動画を観て大分気分があがってきたので、一発SIAM SHADE特集でもかましましょう!


さて、彼らといえば、まず第一に「1/3の純情な感情」のイメージで、ポップなロック・バンドだと思われがちだという点があります。


だが!


それは彼らの魅力の一つにすぎません。


実際のところ、ハード・ロック・ナンバーが大半なのです。


非常に優れたテクニックをメンバー全員が有しており、特にギターのDAITAと、ドラムの淳士は定評があります。


それにしても改めて動画を観て感じたのは、こんな1万数千人のお客さんの前で、これだけ堂々とハード・ロック/メタル的ナンバーで盛り上げられるバンドが日本にどれだけいるのだろう?ということですね。これ、ライヴのラストの定番の曲です。



この盛り上がりを観れば、お客さんが決して「1/3の〜」だけが好きなんじゃないということが分かるのではないかと思います。


また、バンドに参戦する男女比率で、男性率が非常に高いということからも、演奏面に魅力を感じている人が多いということの表れと言えるでしょう。


メタル好きな方もこういう曲を聴けば、「へぇ〜、こんなのやってるんだ」と実感できるのではないでしょうか。これは2011年のライヴですが、スタジオ盤以上に栄喜の歌唱が素晴らしいので、ファンも必聴です。「Get a Life」



さらに、バンドのテクニックがよりよく分かるのがこういったインスト・ナンバーでしょう。この曲は「1/3の〜」が収録されているSIAM SHADE Wに収録されています。



ギター好きに聴いてみてほしいのがこの曲のソロ。複雑でキテレツなフレーズの数々に圧倒されます。DAITAは楽々弾いているように見えますが、とにかくコレは難解でコピーする気すらおきんw



この「Moon」は歌メロの良さと高度な演奏技術が見事に融合したコレぞSIAM SHADE!な曲!間奏のユニゾンが聴きどころ。



個人的に非常に好きなのが、メタリック&テクニカルなこの「Shout Out」。コレはヴォーカルもものすごくカッコいいです。



とまぁ、こんな感じに、実にハード・ロックなバンドであるということです!


先日のさいたまスーパーアリーナ公演も18,000人動員したというし、どうでしょう?日本国内でハード・ロック・バンドが18,000人も動員するなんてなかなか無いことだと思いませんか?


そう、彼らは「ほとんどの人にハード・ロック・バンドだと認識されていないだけ」なんですから!


もっとハード・ロック・バンドとしての認知が広まってほしいものです。


ぜひ、メタル好きな皆さんもこのSIAM SHADEを聴いてみてください!


日本人のバンドが特別嫌いじゃなければ・・・、


「へぇ〜!このバンドこんな感じだったんだ!」


とか、


「なんだよ、こんなにいいハード・ロック・バンドが日本にいたのかよ(笑)!」


っていう発見になると思いますよ〜。


ギターに関して言っても、ソロだけじゃなくてバッキングにも凄くセンスがありますし、速弾きだけでなく泣きのトーンも素晴らしいので、本当に「メタル」として認識されている多くのバンドを聴くよりも面白い部分はたくさんあります。


ポップ・センスにも優れた唯一無二のハード・ロック・バンド、SIAM SHADE・・・今回のライヴに行って、その魅力を再認識した私なのでした。


まぁしかし、今回も栄喜のヴォーカルはよかったけど、改めて2011年の観ると、この年のパフォーマンスは神懸っていますな。とにかく2011年は栄喜が抜群にカッコいいと思いました。DAITAは今年とか、昔の方が個人的にいいですw


SIAM SHADE万歳!


ういじゃ〜!
posted by メタルエリンギ at 19:56| 千葉 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 日本人 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年07月11日

Rie a.k.a Suzaku / Kingdom of The Sun

Rie a.k.a Suzaku  Kingdom of The Sun.jpg
数年前にデビューした、日本の若手テクニカル・ギタリスト、Rie a.k.a Suzakuによる'13年発表、1stギター・インストゥルメンタル・アルバム!フル・アルバムとしては初めての作品!


ご両親がメタルやプログレが好きということもあり、ご本人も昔からそんな音楽に囲まれて育ったという経緯を持つ、根っからのメタラー/プログレッシャーの方で、彼女が作る音楽も基本にあるのはメタルとプログレです。しかし、気になったものはなんでも聴く、それが気に入ればその音源を研究するといった音楽に対する真摯な行動を常日頃からされている方で、そこから生まれる音楽は決してガチガチのメタルでもプログレでもない、様々な要素が活かされた音楽に仕上がっているのが特徴です。


私がこの方を知ったのは、当時いた店でご本人が1stミニ・アルバムのサンプルを置いていったことがきっかけです(フライヤーだったかな…?)。そして、家に帰って聴いてみると…。おお、モダンな要素がありつつも、それが巧くJ-POP的なキャッチーな歌メロに混ざって、さらにテクニカルなギター・ソロや要所に変拍子なんかも登場してカッコいい!!と思い、その後も注目していたのです。


彼女はその後も順調に半年に1枚くらいのペースでミニ・アルバムやライヴDVDをリリースし続けました。いずれも内容が良かったので、「フル・アルバム作ればいいのにな。」と私は思っていました。で、どのミニ・アルバムにも1、2曲インスト曲が入っているわけですが、その完成度がまた高い!


私が特に気に入ったのがインスト曲だったので、「そのうちインスト・アルバムも作って欲しいなぁ〜。」などと思っていたわけです。


そしたら昨年、驚くべき情報が!


これからインスト・アルバムを作ると!さらに、そのインスト・アルバムが初のフル・アルバムになると!!


なんですと〜!?と思った私は、そのリリースを心待ちにしておりました。


では、前置きが長くなりましたが、作品の概要に触れてみましょう。


まず、ギター・インストと一口に言っても、テクニックをガンガンに押し出してメロディーはそんなに重視していないものや、即興メインのもの、逆にソロとかもほとんどなくメロディーを弾くようなものなどありますが、このアルバムはどの曲にも歌モノと変わらないような耳馴染みの良いメロディーがありつつ、ソロではテクニカルな速弾きが満載されているという内容になっています。


ちなみに私は、SIAM SHADEのDAITAや、TONY MACALPINEのソロ作のような、わかりやすいメロディーがありつつ、ソロでは超絶プレイアリみたいなインストが大好きで、正にその路線!!実に私好みの作風に仕上がっていて感激しました!


次にポイントとして挙げられるのが、豪華ベーシストの参加。フュージョン・バンドのカシオペアで知られるナルチョ氏や、SIAM SHADEの(Ds)淳士とやっているBULLZEICHEN88で知られるIkuo氏、ARK STORMの瀧田イサム氏、ジャズ系メインで活動している日野JINO賢ニ氏らが参加し、各々超絶ソロやグルーヴ感溢れるバッキングを残しています。特にIkuo氏のソロは人間業とは思えないほど。聴き応え抜群です。


なお、キーボードは基本はRieさん本人が弾いていますが、2曲ほどピアノで、高円寺百景などで知られる矢吹 卓氏が参加、さらにドラマーにはもはやお馴染みと言えるIsamu氏が参加。Isamu氏はANTHEMのサポートなどを務めています。これだけの人物が集まるという時点で、彼女がいかにギタリストとして注目されているかということが窺えます。


では、ここから実際に作品の中身を紹介していきます。


まずはアルバム全体のイントロダクションとなる短めのTr.1「Black Hole」。宇宙的な雰囲気と原始的なリズムにより、何かが起きそうな予感がにじみ出ています。


続くTr.2「Stardust」は明るいメロディーを持った爽快感溢れる曲で、サビでの疾走が絶妙な1曲。今までのミニ・アルバムの1曲目のような雰囲気を持った、いかにも彼女らしさに溢れている曲です。


続くTr.3「Cyber Moon」は、低音域を駆使したメロディーと、打ち込みリズムが印象的な曲。打ち込みリズムと、メロディーの感じからしても、DAITAのソロ作品の曲に通じるような雰囲気を持った、とても私好みの曲です。


そして次のTr.4はアルバム前半のハイライトである、テクニカル・ナンバー「風神雷神」先日のワンマン・ライヴでも披露してくれましたが、複雑な構成に変拍子多めのリズム、途中のギター、キーボード、ベースによるフル・ユニゾンが高難度の強烈な1曲!


この曲は1回聴いただけでは中々覚えられませんが、聴き返して構成を覚えると「やっぱり凄いな」と思わせてくれる、まさにプログレ/テクニカル・メタルの醍醐味が詰まった1曲と言えます。この曲での、ジョン・ペトルーシを思わせるようなフレージングのギター・ソロがまたカッコいいのです。泣きの決め方とか正にペトっぽいなと。Ikuo氏のベースもこの曲で聴けます。


緊張感溢れるテクニカル・ナンバーを聴いた所で、次に待つのはギターが歌いに歌うTr.5「Starry Tales」。矢吹氏の綺羅びやかなピアノも映えるポップで優しいメロディーの曲で、この曲は切なくもテクニカルなギター・ソロが絶品!このアルバム、どの曲も素晴らしいのでどれがいいか聞かれたら迷うのですが、実はコレが一番好きかもしれないです。「風神雷神」からの流れも秀逸!正にこの場所Tr.5に欲しい1曲です。


お次Tr.6「Heaven」は、以前からRieさんの作品を聴いている方ならお馴染みの、1stミニ・アルバム収録のバラード「Heaven」の、アコースティック・ギター・インスト・アレンジ・バージョン!コレまた後半に向けての折り返し地点のちょうどいいところに収録されているのです。この曲を聴けば、歌モノもこんなにも見事にインストとして成立させてしまうところに感心しますし、逆にこのアルバムの曲を歌モノにアレンジしてもきっといいものできるんだろうな、なんてことも思わせてくれます。


アルバムは後半に入り、打ち込みリズムと突き抜けるような爽やかなメロディーが特徴的なTr.7「Across The Sky」へ。キャッチー度で言えばアルバム中でもトップクラスの曲です。


ちょっと明るめの曲が続いてきたところで次に来るのが、メロディック・デス・メタル的なリフを持ったこのアルバム中最もヘヴィな、メタル・ナンバーTr.8「Endless Purification」!以前のアルバムで言うと、「Last Enemy」辺りを思わせるようなヘヴィかつダークなリフを持ち、高速疾走パートにフル・ピッキング主体に泣きも交えたソロ、終盤のタッピングもアツい1曲。DREAM THEATERなどが好きな一方で、CHILDREN OF BODOMやARCH ENEMYも好きな彼女らしいアグレッシヴ・ナンバーです。


アグレッシヴなTr.8の後のTr.9はアルバム表題曲「Kingdom of The Sun」。Tr.7と同じくらいのキャッチーかつ突き抜けるようなメロディーを持った、メロディック・パワー・メタル系ナンバーで、コレもTr.2同様サビでの疾走が絶妙な曲。サビメロと、サビのピッキング・ハーモニクスが特に印象に残ります。また、メロディーが分かりやすい一方で、ギター・ソロはアルバム中でも弾きまくり度が高く、フル・ピッキング、高速の連続スウィープと難度も高い強烈なソロを聴かせてくれます。表題曲であると同時にキラー・チューンであるとも言える曲です。


続くTr.10「Snow Fairy」はperfumeというか、中田ヤスタカを思わせるようなテクノ・ポップ的な可愛らしいエレクトロ要素と、メロディアスで優しいギター・プレイが混ざり合った1曲で、こういったギター・インスト曲は世の中全体で見渡しても中々無いと言っていいでしょう。本当に舞い落ちる雪が見えてきそうなファンタジックでポップな1曲。コレも最近のJ-POPのテクノ・ポップなども好きで、それらを研究していたRieさんならではの1曲と言えます。こういった雰囲気でもソロではバッチリ、タッピングw テクノ・ポップとメタル・ギターの華麗なる融合です。


次のTr.11「Blue Planet」は、Tr.4「風神雷神」と並ぶプログレ/テクニカル・ナンバーで、こちらはどちらかというとプログレッシヴ・メタルというよりは、プログレッシヴ・ロック寄りな感じの曲。複雑な構成と変拍子だらけのリズム、ロング・トーンでの伸びやかでメロディアスな泣きのプレイをメインに、速弾きも織り交ぜたギター・プレイがまたスリリングで素晴らしいです。宇宙を思わせる壮大な雰囲気が素晴らしい聴き応え抜群のドラマティックな1曲。この曲でもIkuo氏の超絶ベースが炸裂しています。サビ後の速弾き…すげぇ…。


そしてこの曲も、位置がまた絶妙なのです。ヘヴィなTr.8、パワー溢れつつもキャッチーなTr.9、ポップなTr.10で落ち着かせておいて、複雑なこのTr.11へと持っていくこの流れが素晴らしい。そしてメロディアスなプレイでしっとりと聴かせるTr.12「Milky Way」でアルバムは終了します。


締め方まで完璧だ!


どうも本人いわく、初のフル・アルバムということで、曲順にはかなり気を遣ったそうなのですが、私個人の意見としては正にこれ以上無い完璧な順番と言い切れますぴかぴか(新しい)


さらに全体的に言えることですが、メロディーを弾く部分でもスライド、グリッサンド、アーミング、ハンマリング、プリングなどを駆使して表情豊かに弾いているという点が挙げられ、コレがまた重要なポイントだと思います。


と、いうことで全12曲、珠玉のメロディーとギター・プレイが満載された1枚に仕上がっています。今年リリースされた新譜の中でもEARLY CROSSのPathfinderと並んで最高の1枚に挙げられるタイトルですし、ギター・インスト全体として見ても、これだけ全曲粒ぞろいなものは稀です。リリースから2週間程度しか経っていませんが、個人的には早くもギター・インストの名盤確定。


次は恐らく歌モノになるかと思いますが、機会があれば是非ともインスト・アルバム第2弾を期待したいところです!全編超絶テクニックだらけの超絶技巧ものや、ジャズ・ロック/フュージョン的な即興重視のモノ、ネオクラシカル系が好きな方などは合わない恐れアリですが、ギターが歌うようなギター・インスト作品が好きな方は必聴と言っていい1枚。是非とも聴いてみてください。


※レーベルのオフィシャルCM動画
この動画では、Kingdom of the Sun、Cyber Moon、Across The Skyを部分的に聴けます。



レーベル直販できます。私は直で買いました。
Rie a.k.a Suzaku Official Web Site


ういじゃ〜!
posted by メタルエリンギ at 01:48| 千葉 ☁| Comment(2) | TrackBack(0) | 日本人 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年06月17日

LA'CRYMA CHRISTI特集(その2:作品解説編)

はい、2013年6月8日、LA'CRYMA CHRISTIのライヴに行って参りました!


とりあえずそれを機会に、どんなバンドかを紹介しようという記事です。


特集その1:ライヴレポ編はこちらです。


はい、では早速参りましょう。


ラクリマといえば、前身バンドであるSTRIPPE-D-LADY自体は'91年の結成ということで、'90年代初頭から実質活動していたことになります。この前身バンドの音源も、入手はしづらいながらもリリースされており、今回のライヴ・ツアー中でも披露されました。私が持っているのは、この前身バンドの音源と、改名後の最初の作品である3曲入りシングル「Siam's Eye」がカップリングされたものでして、コレがですね、すでにクウォリティが高いのです。


で、近年、V-ROCK FESなどへの参加のための一時的な復活など、バンドの活動が再開したこともあって、彼らのアルバムがリマスター再発などされたわけですが、上記シングル「Siam's Eye」も、インディーズ時代のミニ・アルバム「Warm Snow(Dwellers of a Sandcastleとして再録される前のもの)」とのカップリングでリリースされたようです。


私が持っている前身バンドの音源と「Siam's Eye」がカップリングされたものはなんかよく分からん通販サイトで入手したのですが(笑)、5,000円程度となかなか値が張りました。


私がコレを入手したのも理由があって、解散時のライヴが収録されたDVDを入手したのがきっかけです。というのも、コレにはライヴでは定番になっている「White Period」が収録されており、さらにライヴの1曲目に「S.E.A.」という曲が披露されたんですね。


コレがなんとまぁ「あれ?1曲目から自分知らないぞ…?曲の雰囲気的には昔っぽいけど…?いつの?」


と、思いましたし、「White Period」に関しては疾走チューンなので、最近のシングルのカップリングか?とも思ったのですが、そんなこともなく。


調べてみると、どちらも初期の曲。一般的によく流通しているものでは、一番古いものはインディーズ時代のミニ・アルバム「Dwellers of a Sandcastle」で、「Siam's Eye」はなかなか見かけないのです。


な、なんだコレは、どうしても入手したい!と思って、検索してみたら引っかかるところがあったので、即通販したというわけですw


ラクリマといえば、スロー/ミドル・テンポのナンバーが中心で、疾走ナンバーは少ないのですが、前身バンドの曲にはメタルっぽい疾走チューンもあり、若干音楽性が違っているのが窺えます。


で、Siam's Eyeも3曲入りでありながらもTr.1「S.E.A.」がアップ・テンポ・ナンバー、Tr.3「White Period」が疾走ナンバーということで、やはりまだ疾走感は強め。


ということで、これから彼らの作品群を順番に紹介してまいります。



ではまず、この'94年リリースのシングル「Siam's Eye」の詳細な中身を見てみましょう。


Tr.1は上記の通りアップ・テンポ・ナンバー。ただし、ベース・ソロが入ったり、4/4から3/4へのリズムの切り替わりや、アクセントをズラしたリズムなどのテクニカルな展開が盛り込まれたスリリングな曲に仕上がっている辺り、すでにラクリマだな。と思わせてくれる屈指の名曲です。インディーズ時代の曲「Poison Rain」が雰囲気的には最も近く、ああいったテクニカルかつダークなアップ・テンポ・ナンバーです。歌メロも近めの印象です。


Tr.2「Siam's Eye」は、ポップなメロディーとちょっと凝った曲構成を持ったラクリマ的プログレ・ポップ・チューンといった感じで、後に再録されることになります。ヴォーカルの歌いまわしなどが後に変わりますが、そこまで大きなアレンジの変更は無いです。


Tr.3「White Period」は、切ないメロディーの疾走曲で、このシングルの中では最もヴィジュアル系っぽいかな?といった感じの曲。激情溢れる泣きのギター・ソロが聴きどころ。かなり捻くれた歌詞の流れと歌メロをしているのも特徴で、一聴目は結構不思議な印象が残ります。ライヴでは最後のサビで大合唱になるのが定番です。ハード・ロック化した後期のライヴでは、メタル度が上がっているのもポイント。


ちなみに、ヴォーカルのTAKAの書く歌詞は不思議なものが多く、私はライヴDVDで初めて「S.E.A.」と「White Period」を聴いたわけですが、彼の特徴的な歌いまわしと相まって、このシングル音源を入手するまでは歌詞がほとんどわかりませんでしたw 特に「White Period」のサビはわからんかった。


3曲入りシングルとはいえ、聴きどころは非常に多い名作なのです。ファンになった方でまだ入手されていない方などは必携!


ただこの頃はTAKAの音の取り具合に若干不安定さが見受けられます。それでもいいんだ、名曲だから。その後是非DVDなどでライヴでの成長した歌唱を聴いてみてほしいですね。サウンド・プロダクションも結構良好である点もポイント。



さて、次に'96年2月にインディーズ時代の5曲入りミニ・アルバム、Warm Snowがリリースされます。

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このアルバムは少々特殊な経緯があり、最初にリリースされたのは「Warm Snow」というタイトルで15000枚限定のリリースでしたが、その後割とすぐの'96年7月に「Dwellers of a Sandcastle」というタイトルに変更の上、さらにはアレンジを変更して再録という形での再発という珍しい経緯を持った作品です。


恐らく一般的に中古等で流通しているのは、この「Dwellers of a Sandcastle」が多いと思われますので、こちらを前提として紹介してきます。ちなみに、ジャケットも変更されており、その「Dwellers 〜」はこんなジャケ。

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まず、ラクリマが真にラクリマっぽくなったのはこのアルバムからかな?という印象が残ります。手探りな感じがなく、各曲とも完成度が非常に高く、とにかく全編ラクリマにしか作り得ないような独特な雰囲気を持った曲ばかりの名EPです。


明るいメロディーとハードなリフが絡み合う、ハード・ロック・ナンバーで、TAKAの伸びやかな絶品のハイトーンと、キャッチーな歌メロ、スローなリズムによるグルーヴが非常に心地良いTr.1「Warm Snow」から、めくるめくラクリマ・ワールドに引きこまれます。


その後も、コンパクトな尺ながらも展開の多いプログレ系ナンバー「Forest」、後の「偏西風」のような雰囲気を持った渋みのあるナンバー「A.S.I.A.」、浮遊感全開の演奏に裏声を駆使した奇妙な歌メロも印象的な「カリブで生まれた月」と、独特な雰囲気の曲が続いていきます。


これらを聴いたら分かると思いますが、そう、後の日本のV系に限らず、日本の音楽シーン全体でもこういった曲を披露するバンドっていうのは本当に出て来ていません。


少なくとも、ラクリマは若手にもかなり影響を与えてはいると思うのですが、やっぱり若手に目立つのは、DIR EN GREYから影響を受けたと思われるラウド・ヘヴィ系や、モダン・メロデスなどの要素を取り入れたバンド、それとは一切関係の無いひたすらポップで可愛いもの。みたいなものが中心です。それと近年は見た目はヴィジュアル系だけど、サウンドは様式美系/メロパワ系みたいなバンドも増えてきています。


しかし、こういうラクリマ・タイプのプログレ・ハード色のあるバンドはいない。そういう意味でも、今現在をもってしても極めて貴重な存在と言えるのです。特に、ヴィジュアル系という枠組みを取り払って、是非ともハード・ロック/プログレ・ハード好きの方にも聴いてみてほしいわけです。


なお'09年の再結成の際に各タイトルのリマスター盤がリリースされましたが、このアルバムのオリジナルである「Warm Snow」も、上記の通り、シングル「Siam's Eye」とカップリングという形で再発されています。


両者を比較してみると、再録盤ではTAKAの歌いまわしに違いが見られたり、アレンジが違ったり、各メンバーの演奏力&TAKAの歌唱力が向上していたりと、色々楽しめますので、是非とも余裕がある方はこのオリジナルである「Warm Snow」と聴き比べてみてほしいです。


あ、このアルバムは地味に私のショップに只今在庫がございますw



すでに結構なボリュームになってきましたが(笑)、次に'97年リリースのメジャー・デビューにして初のフル・アルバム、Sculpture of Timeを紹介します。

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このアルバムは、南国、地中海などをイメージさせるような、暖かみのある雰囲気と異国情緒に統一されたアルバムとなっているのが特徴で、美しいメロディーに満ち溢れつつハードでテクニカルなリフと展開も楽しめる、実に聴き応えのある名盤となっております。


まずはシングル曲から。


Tr.2「南国」のキャッチーな歌メロに、明るく爽やかな歌メロと疾走するリズムが素晴らしいTr.9「The Scent」、カラっとした雰囲気と、やはりキャッチーな歌メロが印象的なTr.4「Ivory Trees」と、シングル曲は爽やかさと歌メロのキャッチーさが目立つ内容。南国のイントロの暑苦しさを醸しだすネバっとしたリフは秀逸。


一方アルバム収録曲は、同じく歌メロはキャッチーであるものの、曲の構成やリズム面が凝っていてマニアックな内容のものが多いのが特徴。


特に、私がバンドの中で最も好きな曲であるTr.3「Sanskrit Shower」は、テクニカルなリズムを持った間奏と、ギター・ソロが聴き応え抜群!変拍子メインのTr.7「偏西風」はラストの哀愁のツイン・リードも素晴らしいし、インディーズ時代の「カリブで生まれた月」を思わせるようなドリーミーな雰囲気がプログレ臭漂わせるTr.8「ねむり薬」もラクリマならでは!


ラストであるTr.10「Blueberry Rain」も、リズム・チェンジ、テンポ・チェンジなどの展開があり、2人それぞれのギター・ソロに、ツインでの絡みも聴ける素晴らしい曲。シングル曲同様のキャッチーで爽やかなTr.1「Night Flight」に、Tr.6「Letters」ですらも、途中にリズム・チェンジがあります。


ラクリマを聴くならまず最初にオススメしたいアルバムが個人的にはこの「Sculpture of Time」です。次作、Lhasaも、有名な「未来航路」や、とてもマニアックな「Zambara」等が入っていて素晴らしいのですが、トータルで見ると、特に何も意識しなくてもメロディーがすんなり入ってくる上に、実はよく聴くとツイン・ギターのバッキングのアレンジや、リズム面、曲構成に至るまでかなり凝ってテクニカルという所が分かる、この「Sculpture of Time」はまさにこのバンドの本質を知ってもらうのにうってつけだと思います。単純にポップな曲もありますし、とにかくバンドの魅力に溢れた1枚。



そして次が、恐らく最も有名であろう'98年の2ndアルバム、Lhasaです。

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CMなんぞも流れたこともあり、「未来航路」だけはなんとなく知っているという方もいらっしゃるのではないでしょうか?


このアルバムの特徴は二面性です。「未来航路」、「With-You」、「月の瞼」、「Shy」などシンプルかつPOPな曲が並んだYoursと題されたTr.1〜5までの前半と、「Green」、「Frozen Spring」、「Zambara」など展開のあるプログレッシヴな曲が並んだOursと題されたTr.6〜Tr.10までの後半に分かれています。


私自身、このアルバムを買った時はまだまだ音楽自体が入りたての時期で、実は後半は買ってから3年経つまでは全く聴けませんでした(笑)爆弾ということで、さっぱり良さが分からないアルバムだったのですが、メタルなどを聴き始めた後に聴いてみたら、「あらまぁ、なんと濃厚なことか!!」ということに気づき、気が付けば完全にハマっていたのでした。


特に、強烈なハイトーン・ヴォーカルと、慟哭のメロディーが響き渡る「Lhasa」、不気味な出だしから恐ろしくドラマティックなメロディーへと展開する「Green」、後述する「Magic Theatre」と並ぶラクリマ最強のプログレ・ハード・ナンバー「Zambara」の素晴らしさに圧倒されたのでした。そして最近ではポップながらもとにかくメロディーと歌唱が感動的な「With-You」もとても気に入っています。とにかく1stと並ぶ名盤!


このアルバムでは特にTAKAの力量が光っており、彼のクリア・ハイトーンがこれでもかと堪能できるのが特徴。「Lhasa」のサビと、「Zambara」のラストはひたすらに涙です(これの終盤は本当に高い)。


以上の特性から、最初に聴くアルバムとしてはあまりオススメではありませんが、1stを聴いて気に入った方には是非とも聴いてみてほしいですし、3rdの「Magic Theatre」が気に入ったけどこっちはまだなんていう方はたぶん「Zambara」も気に入りますので、ぜひ。



次に'00年の3rd、Magic Theatreがリリースされます。

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このアルバムの特性はバラエティの豊富さ。アルバム・ジャケットには変なウサギがいますが、コレ中身をあけると凄いことに・・・。


アルバムは前作の「Zambara」と双璧をなす、ラクリマ最強のプログレ・ナンバー「Magic Theatre」から幕を開きます。11:11の大作で、テクニカルさが際立つ「Zambara」と比較すると、テクニックよりもアトモスフェリックな雰囲気と展開で聴かせる不思議さの強い曲。コレもミステリアスな間奏を経ての終盤のTAKAのハイトーン・ヴォーカルが非常に感動的です。


そしてアルバムは、変態的疾走曲Tr.2「イスラエル」、ポップなミディアム・バラード系Tr.3「Cry Sour Grape」、ラクリマの中ではストレートでヘヴィなリフを持つアップ・テンポ・ナンバーTr.4「Scorpion Glass」、ポップだけど不思議なメロディーが印象的なTr.5「Blossom」、ネガティヴな歌詞と陰鬱なメロディーのTr.6「Sweet Suicide」・・・


ファンク的ノリを持ったTr.7「Subconscious Desire」、カントリー的なポップ・ナンバーTr.8「Gum」、ドラマティックなハード・バラードTr.9「Rime Rain」、「Poison Rain」などをもっとストレートにしたようなダークなアップ・テンポ・ナンバーTr.10「ファシズム」、数少ないLEVIN作曲の激ポップ・ナンバーTr.11「雪になって消えた二人」、そして語りも入るアンビエント系ナンバーTr.12「Dear Natural」で幕をおろすという流れ・・・。


このように雰囲気の異なった曲が収録されており、まさにMagic Theatreのタイトルどおり、不思議で多彩なラクリマ劇場を見せられているかのような流れを持った作品です。曲同士の繋がりは感じられなくても、なぜかアルバムには流れが感じられるというこの不思議。曲単体よりも通して聴きたくなる1枚なのです。


そんな中でも個人的なオススメはやはり、大作「Magic Theatre」と、ラクリマにしかできないであろう変態疾走曲「イスラエル」です。曲の雰囲気、各楽器のヘンテコなフレーズ、中間部の逆さ読み歌詞のアイディア、そして奇妙な歌詞と歌メロ・・・。全てが濃い・・・。コレは本当に凄い曲です。


最初に聴くにはオススメではありませんが、他の作品が気に入ったらコレも聴いてみてほしいといったところ。



お次はラクリマ史上最もポップに仕上がっている'02年の&・U。

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プログレッシヴ色は大きく減退し、とにかくコンパクトで聴きやすいメロディーと、ストレートな曲構成の曲が並んでいます。なので、「With-You」、「Ivory Trees」、「未来航路」などのラクリマ流ポップ・ナンバーが好きな方には是非とも聴いてみてほしい聴きやすいタイトル。


特に、Tr.1「Your Song」、Tr.3「情熱の風」のメロディーの良さは特筆モノで、前者は明るくも切ないメロディーとメロディアスなギター・ソロが、後者はその哀愁漂うメロディーとギターのバッキングのアレンジが秀逸な曲です。


他にも、「Scorpion Glass」系の「Sister Mon Amour」、ダークでヘヴィな「Ash」、エフェクターを駆使した奇妙なギター・フレーズが印象的な「カメレオン」、「ファシズム」系のダークなアップ・テンポ・ナンバーで、サビメロが抜群にカッコいい「Life」、「鳥になる日」などを思わせるドラマティックなスロー・ナンバー「Screaming」なども収録され、ポップでストレートでありつつも、ラクリマらしさもきちんと感じさせる曲も収録された1枚。


濃厚さでは物足りなさが残る面が感じられるものの、やはり個々の曲のクウォリティは高く、ファンであれば聴いてみてほしいタイトル。最初に聴くにも無難ですが、ラクリマの個性がそこまで色濃く発揮されていないという点で、個人的には後回しにしてほしいところです。



お次は'03年の5th「Deep Space Syndicate」です。

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このアルバムの特徴は、「Lhasaとはまた一味違った意味での2面性」です。


Lhasaは、ポップな前半と、プログレッシヴさが強い後半とに分かれていました。このアルバムもそれに近い二面性を持っているわけですが、このアルバムがリリースされる前後にラクリマは突如、「ハード・ロック宣言」をしたのがその原因として挙げられるでしょう。もしかしたらアーティスト写真のイメージからサウンドまで、ポップなイメージで固められた前作「&・U」に対する反動的なものがあったのかもしれません(前作の写真ではHIROがその長い髪をバッサリ切ったことと、メイクをついに取ったことが特に大きな変化でした)。


その今作、恐らく最初はまたポップな曲で固める方向になっていたのでしょう。前作には「Jump!!」というとてもポップな曲が収録されていましたが、今作にはそれ以上にポップなナンバーである「Hirameki」という曲が収録されているのです。


しかし、アルバムがリリースされる前に出たシングル、「Mystical Glider」と、「Groove Weapon」は、まさにハード・ロック宣言後の作品であって、ハードなリフが特徴になっているのです。


という経緯もあってか、アルバムも前半にはこの2曲の流れを汲んだ、キャッチーな歌メロを持ちつつもギター・リフがハードなナンバーが続きますが、後半に入ると「Hirameki」の流れを汲んだポップな曲や、ドリーミーでふわふわした曲が増えてくるという2面性があるのです。


ハード・ロック宣言ということで、1st、2ndの頃のプログレ・ハード感が戻るのを期待したファンも恐らくいたのではないかと思いますが、今回は以前の凝ったリズムや構成を持ったプログレ・ハード的内容とはまた異なった、ストレートなハード・ロックなので初期の曲が好きな方には微妙かもしれません。


また、6th「Zeus」で聴かせたような、彼らのルーツ丸出しの'70HR〜'80年代メタル的なサウンドともまた異なり、あくまでも「Hirameki」などに見られるポップなメロディーを活かした上でのハード・ロックという点では、この作品に収録されている曲もこの時期ならではの味わいがあると言えるのです。


特に抜群のノリの良さと高揚感を持った「Mystical Glider」はライヴの定番にもなる名曲!アルバム収録曲では一際ハードなリフと、ポップな歌メロが見事に融合したTr.5「Vampire Circus」、Tr.9「Hirameki」と並ぶ激ポップ・ナンバーである、Tr.8「raggle-taggle-revolver」、渋い雰囲気を持ったラストTr.11「REVERSE」辺りが個人的に好きな曲です。


このアルバムはもう完全にラクリマを気に入った人向けの作品で、他の作品が気に入ったら試しに聴いてみる…くらいのオススメ・レベルです。私は好きですが。


さて、お次は'05年リリースのZeusです。

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ハード・ロック宣言をしたものの、タイミングがタイミングだったために、言ってしまえば中途半端な内容になってしまった前作と比較すると、潔く清清しいまでに、完全無欠のハード・ロック・アルバムに仕上がっているのがこの作品です。


個人的には名盤なのですが、この作品のリリースを前に、バンドの中で重大な事件が勃発してしまいます。


それが、(G)KOJIの脱退。


'05年3月23日に、アルバムに収録される3枚目のシングル「Yesterdays」がリリースされますが、そのリリースのまさに直前に、音楽性の違いからそれは現実となってしまいました。


今までリリースされてきた曲はもちろんのこと、このアルバムに収録される名ハード・ロック・ナンバー、「Hot Rod Circuit」も、ツイン・リード・ギター・ソロが一つの聴き所なので、コレは今後のライヴを考えると痛手です。


解散直前のライヴを観ると、HIRO独りで様々にアレンジして、どの曲もこなしていましたが、やはりデビュー10周年ライヴの時のツイン・ギターでのライヴと比較すると、「あぁ、やっぱりKOJIもいてこそ真のラクリマなんだなぁ・・・」と実感してしまうのでした。今回参加したライヴでも、それは実感できました。やっぱり奇抜でテクニカルなフレーズを弾く個性派のHIROが存分に暴れるには、オーソドックスなプレイから、ソロまでこなしオール・ラウンドに活躍できるKOJIの存在がデカいといったところ。


さて、仕上がったアルバムの中身ですが、Tr.1はイントロダクションですが、ここからしてただならぬ気迫が伝わってきます。


まぁでも予め言っておくと、実は大部分の曲で、「あれ、これZeppelinぽくね?」とか、そういうフレーズが見受けられますw ルーツを忠実に押し出しすぎたかなというところがあるのは事実なのです。


それでも実にピュアに仕上がったこのアルバム、聴き所は非常に多く、とにかくリミッターが外されたかのように、ハード・ロック/メタル・モードで派手に弾きまくるHIROのギター・ソロの数々がカッコいいのです!


特にインスト・ナンバーであるTr.9「Drone」は、SIAM SHADEのインスト・ナンバーが好きな方にも聴いてみてほしいくらいの、テクニカルかつドラマティックな展開を持った曲で、HIROの華麗なギター・プレイの連発に、部分的に出てくるスリリングな変拍子も聴き応え抜群の1曲。


アルバムの構成も素晴らしく、ハードなリフ主体で攻めるTr.2「Lay Down」、バンドの代表曲の一つとなる、L.A.メタルなどを思わせるアップ・テンポな激アツ・ハード・ロック・ナンバーTr.3「Hot Rod Circuit」、グルーヴ重視のTr.7「Cannonball」、疾走メタル・ナンバーTr.8「Don't Tell Me Lies」などはメタラーにもぜひ聴いてみてほしい曲。


そして私が特に好きなのが、Tr.4、5、6のスロー/ミドル・ナンバー。いずれもラクリマらしい歌メロを持ちつつ、ハード・ロックと巧く融合させることができている曲です。特にTr.5「Dancing in The Dark」は、TAKAの絶品のハイトーン・ヴォーカルが聴ける曲で、とにかく歌メロが素晴らしい。ライヴで聴いてみたいけど、やった気配が無い・・・。


さらに前述のテクニカルなインストTr.9も聴き所だし、ラストTr.11「Yesterdays」の切ない歌メロと、ラストのTAKAのハイトーン・シャウトはもう涙なしには聴けません!アルバムの流れも秀逸な名盤!!


最初に聴くにはオススメとはいいませんが、ハード・ロック/メタル好きの方にはむしろ一番オススメな1枚。ヴィジュアル系色はなく、純粋にハード・ロック/メタルとして楽しむことができる1枚です。その反面、「ラクリマならでは!」という意味では、そういう部分は希薄と言わざるを得ない1枚です。ラクリマの中では後にも先にもピュアなハード・ロック・アルバムはコレだけ!



そしてついにラスト!それがこの'06年リリースの7th、Where The Earth Is Rotting Awayです。

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前作はピュアでありつつもルーツが丸見えな部分が散見されましたがw、今回は前作Zeusの流れを受け継ぎつつも、よりラクリマらしい部分をメロディーにもフレーズにも取り入れることに成功した、唯一無二の作品に仕上がっているのが素晴らしいところです。


特に、前作に希薄だった歌メロの瑞々しさというのが目立って向上しており、Tr.1から演奏そのものはバッチリとハード・ロックでありつつも、歌メロにはポップさも感じられる内容に仕上がっているのです。


それはシングルでもあるTr.2「Breaking」でもよく窺えます。イントロからハードでノリの良いリフとリズムが出てきますが、そのリフのキャッチーさに、起伏のついた爽やかな歌メロのポップさ、そしてテクニカルでありつつ変なフレーズのギター・ソロと、まさにラクリマ節が全開になっているハード・ロック・ナンバーに仕上がった名曲です。


続くTr.3「Heartbreaker」も、歌メロもリフもとにかくキャッチーさが際立っており、歌うようなギター・ソロも素晴らしいコレまた名曲!イントロのエリック・クラプトンなんかを思わせるギター・フレーズが印象的な、切ないメロディーのハード・バラード・ナンバーTr.4「Long distance」の歌メロの良さも特筆モノで、泣きのギターも素晴らしいラクリマ屈指のバラードに仕上がっています。Tr.6「Soulful day」もバラードですが、こちらはちょっと捻りのある歌メロと、爽やかさが感じられるまた一味違ったバラードで、こちらも秀逸。


前作の流れを最も色濃く継承したピュアなハード・ロック色が強い曲も収録されていて、シングルでもあるTr.7「Sweet lil' devil」はもう一言。カッコいい!コレにつきます。いや、ホントに。グルーヴが重視されつつ、レイド・バックした雰囲気も感じさせる渋めのミドル/スロー・ナンバーTr.9、10も非常に味わい深く、そして「Sister mon amour」などに近いある種久しぶりな雰囲気を感じさせるTr.11「Fly to the moon」で終わるというアルバム構成も見事。


ということで、ハード・ロック・バンドとしてのラクリマと、ラクリマが持つポップ・センスというものがうまく融合した楽曲が楽しめる内容なので、コレは最初に聴くにも割とオススメ。プログレ的要素やキテレツ・フレーズはあまりないですが、ハード&テクニカルな側面は伝わる作品です。それでいてメロディーも分かりやすく、実は聴きやすいのも魅力。


そしてこの作品をリリースし、次はどうなるか?と思っていたところ、ラクリマ解散の知らせが・・・。KOJIのみならず、やはり当時のメンバー間でも音楽性の違いというものがあったようです。


まぁ解散は残念なことですが、再結成ライヴの雰囲気は非常に良かったので、いつの日かライヴだけでなく、新作を引っさげての再結成にも期待したいものです。いつまででも待ちます。


はい、ここまでがオリジナル・スタジオ・アルバム!




しかし、名曲はコレだけにあらず。なので、シングル・コレクションの存在もお伝えしておきましょう。

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実はラクリマのスタジオ・フルには収録されなかったシングルA面曲が3曲あります。


それが、「In Forest」、「Without You」「永遠」の3曲です。


「In Forest」は、インディーズ時代のプログレッシヴなナンバー「Forest」が、ストレートなハード・ポップ・ナンバーにリアレンジされた曲で、あちらよりもキーが上げられていて爽快感が増しているのがポイントです。「Without You」は明るいのにやたら切ない歌詞が印象的な曲で、間奏後のセクションでのTAKAの歌唱が特に感動的。「永遠」はスロー・バラードで、TAKAの伸びやかで美しいハイトーン・ヴォーカルが最大限に活かされた曲の一つです。


シングル・コレクションにはこれら未収録曲の他にも、もちろんB面曲も収録されており、特に「The Scent」のカップリングである「Eternal Colours」は、マニアックな展開をするプログレ・ハード・ナンバーで、初期ラクリマが好きな方であれば必聴の隠れた名曲!「南国」のカップリングであるアコースティック・バラード「Morning Whisper」も感動的な歌メロを持った名曲。


なお、後期のものだけのシングル・コレクションはありませんが、実は'10年に、今紹介したシングル・コレクションに、後期のシングルの音源もプラスした、完全版とも言えるシングル・コレクションである、La'cryma Christi Singles + Clips【3CD+DVD】というアイテムがリリースされています。

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コレで「Yesterdays」までのシングルとカップリング曲がコンプリートできます。※それ以降の「Breaking」と、「Sweet Lil' Devil」は未収録。



はい、ということで、長々とラクリマの作品と、その魅力について語って参りました。アルバム単体でのレビューもどこかでしたいものですね。コレ読んで気になった方は是非とも聴いてみてください。いや、そもそもクソ長いコレを全部読む人がどれだけいるのか謎ですが(笑)。


ういじゃ〜!




posted by メタルエリンギ at 01:43| 千葉 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | 日本人 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年06月12日

LA'CRYMA CHRISTIのライヴ行ってきたので、ラクリマ特集!その1(ライヴレポ編)

2013年6月8日、念願のLA'CRYMA CHRISTIのライヴに初参戦してまいりましたぴかぴか(新しい)


LA'CRYMA CHRISTIとは、'90年代のヴィジュアル系の中でも比較的有名なバンドで、独特の声質を持ったハイトーン・ヴォーカルと、
奇妙な歌詞、卓越した技術を持った楽器隊による実力派バンドです。


分かりやすくカテゴライズすると、初期はプログレ・ハード、中期はまぁ、割とJ-POP(なんだそりゃ笑)、後期はハード・ロックといった感じに、実はハード・ロック色が強い上に、テクニカルな演奏も聴かせてくれるバンドなのです。当時のバンドで言えば、SIAM SHADEと並んで、もっとハード・ロック的側面からも評価されていいバンドです。


そして私ですが、ラクリマ活動中からすでにその作品を持ってはいましたが、彼らの魅力に気づくには結構時間がかかりました。アルバムを買って数年して徐々に気に入ったのですが、ちょうどラクリマにのめり込んできた頃に解散・・・


SIAM SHADE同様、その雄姿を観ることができずにいたわけですが(ちなみにSIAM SHADEは'11年に観ることができました)、彼らはちょうど前年より、デビュー15周年記念でライヴ・ツアーを行なっていたのです。


そして、好評につき追加に追加を重ね、なんとそれは今年まで突入w


(B)のSHUSE氏もブログで言っているように、「もはやなんの追加か分からん追加公演(笑)」となるまで延長したのでした。


でもそれは、ラクリマが多くの人に愛されているという事実でもあるわけでして、それは個人的にも凄く嬉しいことですぴかぴか(新しい)


しかし・・・


やはり私には気になることがありました。


それは・・・


あぁ・・・


やっぱりライヴに来ているファンは8〜9割が女性だ・・・


という点です。


やっぱり男性にはまだまだヴィジュアル系という色眼鏡で見られていて、実は優れたハード・ロック/プログレ・ハード・バンドとは認識されていないのだろうなということを実感したのでした。


ちなみに私はというと、当日になってチケットを紛失してしまっていることに気づき、僅かばかり出るという当日券を入手せんがために、急ぎ会場に向かったのでした(笑)。


いや、笑い事じゃなくて本当は凄くヘコみましたが・・・。


しかし、一応今回がその再結成ツアーのラスト!


そのうちまたやるかもしれんけど、その間に自分が死ぬかも分かりません爆弾(笑)!


なので、コレは絶対に見逃してはいかん!死んでも死にきれん!!


という思いで、チケット料金もう一枚くらい出してやる!と、思い切って行ったのでしたw


いや〜、やっぱり観てよかった。チケット2枚分くらいの価値は余裕でありました。


私にとって初のラクリマであったこと。


そして、バンド単位で言えば、今日本のバンドで一番好きなのはこのラクリマです。


個々のプレイヤーで言うと、正直ギタリストであればSIAM SHADEのDAITAが一番好きとかありますがw、しかしバンドとして見るとやっぱりこのラクリマの魅力は計り知れないものがあるのです。


で、ヴォーカリストに関しては文句無しにこのラクリマのTAKAの声が一番好きです。クセのある歌いまわし、で、ありながらも非常に澄んでいて温かみもあるハイトーン。正に唯一無二の声です。


まぁ、安定感とかそういう意味では正直もっと上がいますし、全盛期と比べると今回のライヴでもTAKAの声は衰えは見受けられましたが、そうじゃない。もうそういうのを超えた魅力があの声にはあるのです!いつか絶対に生であの声を聴きたいと思っていましたが、それがかなって感無量です・・・。


演奏も実に素晴らしかったです。


動きの多いベース・ラインと合わせて、本人もまぁ動く動くのベーシスト、SHUSE。


その小さな体からは想像も付かないほどのアタック感の強い音を出すドラマー、LEVIN。


このバンドはギターはツイン・リード編成になっておりまして、曲によって、また同じ曲でも場面によって2人がソロを弾き分けます。


テクニック的にはオーソドックスながら、メロディアスなギター・ソロに、抜群の安定感とエフェクターを駆使したサウンド・メイキングも見事なKOJI。


KOJIとは対照的に、スウィープ、タッピング、豪快なフル・ピッキングなどのメタル寄りで派手なソロと、エフェクターを駆使した奇抜なフレーズを駆使するHIRO。


そして、前述のハイトーン・ヴォーカル、TAKAの声が乗っかり、唯一無二のラクリマ・サウンドが形成されていきます。


本当に観ることができて幸せですよ。


さてさて、


セットリスト的なものは、私のあやふやな記憶力で無責任に記載できませんので、この曲はやったぞ!というなかで印象に残ったものをご紹介しましょう。


まず一曲目!!


もうここから私のテンションはMAX!!


なぜなら!!


11分11秒のラクリマ最大の大作にして、プログレッシヴな名曲である・・・


Magic Theatreが披露されたのです!


いや、5/5のセットリストをみた感じ、割と聴きやすいのが固まっていたので、「もしかしたら今回は濃い目のくるんじゃない?」と、期待してはいましたが、このMagic Theatreまでは期待していませんでしたw


だが、まさかの1曲目にコレをやるとは!


多少入り組んだ構成はしていますが、テクニックでゴリ押すタイプではなく、不思議な空気を醸しだすタイプの曲で、やはり狂気的なギター・ソロが終わって、そこから急に目の前が開けたかのように展開する終盤が最高なのです。そこからのTAKAのヴォーカルがとにかく聴いてみたかった!本調子とはいかないまでも、もう聴けただけで十分。凄まじく感動しました。


さらに、過去のライヴのセットリストを見ても、やったことはあるのかもしれませんが、ここ数年は恐らくやっていなかったであろうと思われる「Pride」が披露されたのは驚きました。割とポップな曲が固まっている4th、「& U」に収録されているちょいとダークな曲ですが、コレもダークなAメロ、メロディアスなサビの対比が素晴らしく、ライヴ映えする曲でした。


そして、インディーズ時代の「ひび割れた鏡に映った私を殺した後・・・」が披露されました!このツアー中に披露されたようですが、このラストでも披露!サビのTAKAのハイトーンに涙涙・・・。たまらんす。インディーズ時代のまだまだ粗さの感じられる音源よりも優れた歌唱と演奏で聴けたのは実に感動的でした。TAKAの艶を増した歌唱がもう絶品。


インディーズ時代の曲からは、私の大好きな「S.E.A.」も披露されました。「Poison Rain」系の、ダークなアップ・テンポ・ナンバーで、リズム・チェンジなどのテクニカルな要素もあります。コレもサビが凄くカッコいいんだ。この曲ではTAKAの歌唱も力強さがあって良かったです。


ラクリマのライヴでは定番ではありますが、マニアックな変態疾走曲である「イスラエル」も聴けましたし、ふとしたことからMC時に「永遠」のことに触れたTAKAがまた素晴らしかった。


軽く歌い出し始め一言、TAKA「やらないけどね!」


と、言ったものの、結局ワン・コーラス分歌ってくれました。楽器隊もそれに合わせてなし崩し的に演奏を披露www


HIROさんが特に何もしていなかったのがまたCoolで良かったです爆弾


やはりあの美ハイトーン・ヴォイスはバラード系で映える映える。


メタラー的に熱い曲、「Hot Rod Circuit」も聴けて良かった。コレはですね〜、HIROのメタリックでスリリングなギター・ソロから、KOJIが絡んできてツイン・リードになるところが最高にカッコいいんですわ〜。曲に合わせて正に八面六臂の活躍のKOJI王子!素晴らしかった。


ところで過去のライヴでもやった気配が無いんですが、この「Hot Rod〜」が入っているアルバム、Zeusの、4〜6曲目と、インストの「Drone」ってやっぱりやったことないんですかね?個人的にはこれらが全部大好きで、特にTr.5「Dancing in The Dark」が物凄く好きなのです。ただ、この曲はAメロから高音域全開で終始高い曲なので、かなり調子が良くないと歌えなさそうですが・・・。


さて、脱線しましたが、他にもカップリング曲である「Egos & Lies」、「Down to Earth」なども披露。


そして定番である、「南国」、「未来航路」、「With-You」、「Blossom」、「Ivory Trees」、「The Scent」なども聴けて大満足。


ちなみにほとんどのバンドというのは、ライヴの前に予習をしなくてはならない感じですが、このバンドに至っては予習を一切しなくてもいいくらいに聴きこんであるので、一切予習していませんwww


やっぱり思ったとおり、どの曲が来ても楽しめた!


「未来航路」では、締めの部分でSHUSEがマイク・スタンドにベースの弦をこすりつけてスライド音を出して締めるというパフォーマンスがあるのですが、今回微妙にタイミングが遅れて、「あ、やべっ。」みたいな顔をしていたのが印象的でしたw ご愛嬌ですw


さて、そんなこんなで実に楽しめたわけですが、後は気になった点でも。


私がいたところがそういう場所だったのかもしれませんが、終始HIROのギターが聴こえづらかったのがちょっと残念でした。ステージ側からみて、2階の右、ほぼ最後部ですw ギター・ソロ単独とかだと聴こえるのですが、リフがなかなか聴き取れなかった。


・・・といってもそれくらいですw


あとは個人的に聴きたいと思っていた曲はこんなところです。


「Sanskrit Shower」
「Blueberry Rain」
「Lhasa」
「Green」
「Zambara」
「Eternal Colours」


なんてところです。


特に、ラクリマで最も好きな曲が「Sanskrit Shower」なので、コレは是非とも聴きたかったなぁ〜。確か5/5のセットリストにはなくて、割と定番の曲のようだから期待していたのですが、そこは残念!


で、「Zambara」も聴きたかったですけど、「Magic Theatre」が聴けたんだし、これ以上望むのは贅沢というものだなw と思っていましたw


この曲もラクリマのプログレ・ハード的側面が大々的に出た曲で、ある種雰囲気重視の「Magic Theatre」と比べると、より肉体的でテクニカルなのが特徴。しかし、中盤や終盤にアトモスフェリックなパートがあるのがニクいところ。終盤のギターなんてまさにPINK FLOYD的です。跳ねた変拍子という変態的なリズムも駆使したラクリマならではの濃厚な1曲です。コレ聴けば、男性の皆様もこのバンドの凄さが分かるんじゃないかな~と思います。


さらに、終盤のTAKAの超絶ハイトーンです!コレが感動的。ライヴでは中々再現できないみたいですが、それでも振り絞るように声を出す様は観るだけでも感動的。


と、そんなわけで、さすがに「Magic Theatre」やったらこの曲はやらんだろ、とある種あきらめが付くわけですw(ただし、去年の6/2は、濃厚なセットリストにしたとメンバーが言うだけあって、まさかのこの2曲同時披露w 凄い!)


総合的にみれば、今回は濃厚な曲、マイナーな曲あり、メジャーでポップな曲ありと、バランスのとれたセットリストだったと思います。


ところで、個人的には解散前のラスト・アルバムである7thの曲も大好きでして、解散時のライヴにはこのアルバムからも数曲披露していたのですが、やっぱりKOJIさんが脱退した後のアルバムということで、このメンバーでやるのはタブーなんでしょうかね?


そうでないならば、いつかどこかで是非KOJIさん入りで7thの曲も披露してみてほしいものです。なんだかんだギター2人いた方がいいアレンジになっている曲も多いしw


さて、コレってライヴ・レポになっているんですかね?よく分からんけど、とりあえず長くなってきたのでラクリマ特集その1(ライヴレポ編)はここらへんで終了いたします!


その2もあるんかい!?っていう感じですが、その2はアルバムについて紹介いたしますので、ぜひとも多くの方がラクリマに興味を持ってくださればと思います!


更新はしばし待たれい(えらそう)。


あ、最後に。


TAKA様のMCは本当に面白かったです。まさに究極クラスのナルシシズム。そして宇宙人的な言葉選びでホント個性的でした。たまに舌が回っていなくて噛み噛みなところも、全く気にする素振りを見せなくて、「ん?オレなんか変だった?」みたいに軽く流してしまうところが凄かった!


ライヴでの定番であると聞いていた、


「ラクリマ・クリスティーのTAKAを呼ぶ声が小さいな!!」


が生で聴けたのも感動的でした。


だが終演後・・・


○○を呼ぶ声がちいせぇな!


を各メンバーごとにやって、ちびっ子LEVINの時・・・


「LEVIN身長ちいせぇな!」


と、アナウンスしたのは爆笑でしたw


ひでぇw


そんなLEVINさんの誕生日をお祝いしまして、ダブル成人式って言っていたので、おそらく彼は40歳・・・見た目は随分とお若いのに・・・。


ういじゃ〜!
posted by メタルエリンギ at 09:08| 千葉 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 日本人 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年06月11日

SCYTHEWRACK SYSTEM / 天和(テンホウ)

SCYTHEWRACK SYSTEM  天和(テンホウ).jpg
日本は大阪の個性派ヘヴィ・ロック・バンドの’13年5曲入り1stEP!


アルバムのタイトルは大和(ヤマト)と思わせておいて実は違う、天和(テンホウ)と読みます。いや、私が最初「なんて読むんだコレ?」と思っただけですがw 


バンドそのものは、’00年初頭にメロディック・デス・メタル・バンド「ハートワーク」として活動していた(Vo.Gt/他)Annie氏が、そのハートワークを解散。ヘヴィネスとエレクトロニクスを融合したサウンドを求めてこのSCYTHEWRACK SYSTEM(サイスラック・システム)を誕生させたのだそうです。この度、ドラマーのShark氏(メランコリック・ゴシック・メタル、ELEANOR他でも活動!)からアプローチがございまして、このサイスラを知るに至りました。


さて、そのサウンドですが・・・コレがかなり個性的!


エクストリーム・メタル/ヘヴィ・ロック的なヘヴィネス全開のギター・リフに、キャッチーで耳に残りやすいエレクトロ・サウンドが絡んだスタイルなのですが、そういったバンドのほとんどはメタルコア、スクリーモ系のバンドであり、エレクトロ・サウンドに特化したピコリーモといったスクリーモも誕生しているくらいです。


が、このバンドにはそういったパンク的要素、ハードコア的要素、といったものが無く、あくまでヘヴィ・ロック/メタルにエレクトロ・サウンドを融合させているのがポイントになります。


つまり、よくある「エレクトロ・サウンドを導入したメタルコアではない」ということです。


そもそも、活動の年代から考えてもそれらのバンドが表に大々的に出てくる時期よりも大分前になりますし、そこがまた個性を生み出すポイントになったのかもしれません。


ヴォーカルのスタイルの多彩さも特筆もので、ラップ調の歌唱に、メロディーを普通に歌う場面もあれば、アグレッシヴなデス声も披露します。ボコーダーを駆使したヴォーカル・パートもウマく取り入れているのもポイント。ヘヴィなグルーヴを生み出すベースとドラムのリズム隊の噛みあい具合もばっちりで、(たぶん)打ち込みもありつつ、打ち込み的な冷たく機械的な感触の強いドラムはエレクトロ・サウンドとの相性も抜群です。


曲ごとに見ても面白い部分は多いので、Tr.1から順番に行きましょう。Tr.1はヘヴィなリフとダンサブルなビート、キャッチーなエレクトロ・サウンドが印象的なアップ・テンポ・ナンバー。抑揚の無い歌唱とデス声を取り入れたヴォーカルに、シンプルで分かりやすいリズムながらも、刻みの細かいビートでライヴでも非常にノレそうな曲。


Tr.2はボコーダーを使ったヴォーカルと、デス声が入り混じった曲。不穏な雰囲気のエレクトロ・サウンドも特徴のちょっと不気味なスロー&ヘヴィ・ナンバーです。


Tr.3はイントロのキャッチーかつメロウなギター・リフな印象的な曲で、以降もIconやDraconian Timesの頃のPARADISE LOSTを思わせるようなゴシック・メタル的な雰囲気のリフが聴ける曲。そこにエレクトロ・サウンドが絡んできたり、ボコーダーでエフェクトのかかったヴォーカルと、デス声の交錯などがあり、エレクトロ・ゴシックともメロデスとも雰囲気の違った新鮮さがあります。叙情的な泣きのギター・ソロもあり、コレがまた絶品。普段ヘヴィ・ロック系を聴かないような方にもオススメできるような曲と言えます。


Tr.4はTr.3に引き続き、ゴシカルな雰囲気の曲。イントロの儚げなエレクトロ・サウンドがGoodで、ラップ調で歌われる歌詞も新鮮。サビではメロディーを歌い、ボコーダーがかかった靄がかったヴォーカルと、儚いバックのエレクトロ・サウンドの絡みが相乗効果を生み出していて美しく、さらにその後のメロディアスなツイン・リード・ギターへの流れも素晴らしく仕上がっています。


そして続くラスト・トラックである5曲目は、同じくゴシカルなエレクトロ・サウンドがありつつも、Tr.1のようにシンプルなビートでノリの良さも併せ持ったアップ・テンポ・ナンバー。ラップ歌唱、デス声、メロデス的な要素もあるヘヴィ・リフ、ボコーダーのかかったキャッチーなサビメロと、このバンドの要素全てが詰まっているかのような曲。Tr.1同様ライヴでは盛り上がること必至でしょう!


と、このように、エレクトロニクスがゴシカルで儚げな要素にも、ダンサブルなグルーヴを生み出す要素にもウマく使われており、それがメタル的なヘヴィなリフと絡み合う独自のサウンドとなっているわけです。


メタルは好きだけど、ヘヴィ・ロック/ラウド系は苦手…という方であっても、ゴシック・メタルに近い雰囲気でギター・ソロもあるTr.3、4辺りはオススメできます。やっぱり私もどちらかというとそういうクチなので、Tr.3、4が最もしっくりきます(笑)。


ブラスト・ビートがガンガン入ったブルータル/エクストリーム系ではなく、あくまでヘヴィネスに重きを置いたサウンドであるところもポイントの1つです。


それにしても、エレクトロを導入しつつもよくあるメタルコア系のサウンドに収まっていない辺りはやっぱり特筆に値すると思いますので、新感覚のヘヴィ系サウンドをお求めの方はぜひご一聴を!


★以下、バンドの情報になります。


コレがTr.1「Burn The Fire」のリリックビデオになります。歌詞付きのPVといったところです。



SCYTHEWRACK SYSTEM official website

試聴サイト (413TRACKS' SoundCloud)

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ういじゃ〜!


posted by メタルエリンギ at 12:39| 千葉 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 日本人 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年05月20日

SHIVER OF FRONTIER / Hope Of Eternity/Lost Tears流通開始!

ちょいと前に紹介いたしました、日本のメロディック・パワー・メタル・バンド、

SHIVER OF FRONTIER


の2nd Demo


Hope of Eternity / Lost Tears

shiveroffrontier2nddemo.jpg

が、どうやらDisk Unionで販売開始となるようです。


本日5/20(月)には都内のメタル専門館には入荷するようですが、郊外店は不明。
※柏店にも入荷したそうです!


気になる方はメタル館に寄ってみてください!


※6/13より、私のショップでも取り扱い開始いたしました。
METAL ERINGIの宮殿で確認してみる。


ちなみに内容を手短に説明するとこんな感じ。


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超高速のクラシカル・メロスピでクサメタラーに注目されているDIVINE WIND…。そのDIVINE WINDに在籍していた(G)Akihiro氏らによる、メロディック・パワー・メタル・バンドの2曲入り2ndデモ!


DIVINE WINDとはまた異なったサウンドで、北欧的なきらびやかなキーボードをフィーチュアしたサウンドながら、ツイン・ギター編成によりリフにもきちんと力強さのある内容。


メロディーを重視しつつもスウィープをはじめ高度なテクニックを駆使するAkihiro氏、それに負けないテクニックを持つHayate氏による流麗なツイン・リード・ソロはもちろん、動きが多く高速フレーズも聴かせる(B)Kouta氏も只者ではありません!また、AZRIELのAkira氏を思わせるくらいの高さを誇るハイトーン・ヴォーカル、Minaki氏の歌唱も1stデモよりも遥かに力強くなり今後が楽しみ。


Tr.1は哀愁溢れる疾走ナンバーで、バンドの代表曲。そして、STRATOVARIUSの「Hunting High And Low」を思わせるようなアップ・テンポ・ナンバーで、キャッチーかつ切ない歌メロにギター・メロ、同じく恐ろしく切ない歌詞が素晴らしいTr.2「Lost Tears」は涙無しには聴けない名曲!国産メロパワ好きは是非ともご注目ください。1stフル・アルバムにも期待してしまう内容ですよ!
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はい、ということでキラキラキーボードが入って、メロディアス&テクニカルなツイン・リード・ギターが入ったメロパワが好きな方は注目です!


今後制作予定の1stフルも楽しみですね〜。


ういじゃ〜!
posted by メタルエリンギ at 03:44| 千葉 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 日本人 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年05月01日

SHIVER OF FRONTIERのライヴを観て来ました。(2013/4/28)

2013年4月28日


吉祥寺Crescendoにて、我が知人のバンドであるSHIVER OF FRONTIERのライヴを観に行って来ました。

shiveroffrontier2nddemo.jpg
対バン形式で、5バンド出演でしたが、体力が無い私は3番手のSHIVER OF FRONTIERを全力で観るために、2番手がちょうど終わるくらいで駆けつけたのでしたw


全力で観て来ましたよ〜。


やはり注目は、我が知人、Akihiro氏のギター・プレイ。


眼前で観たことはありましたが、ライヴでもここまで弾けるのか〜と驚愕。


大きめに揺らすヴィブラートが私の好みにフィットし、速弾きの中にも泣きを含んだプレイを披露。


スウィープ・ピッキングを披露する機会が多めでしたが、フル・ピッキングによるシュレッドに、スウィープとタッピングを交えた高度なプレイも披露してくれました。本当に「ここまで弾けるのね・・・」と、驚きました。


いや、正直コレだけ弾ける人が身近にいるという事実には本当に驚きます。


そして、このバンドはツイン・ギター編成です。


相方のHayate氏も、Akihiro氏に劣らぬテクニックを披露。ツインでのスウィープ・ハモリや、ラストの曲では掛け合いソロも披露。


さらにメロパワの中では動きが多く、満面の笑みで上を見上げながら歌メロをハモリつつ、ベースを弾くKouta氏のプレイも強力。派手な動きをするベーシストがいるメロパワが好きな方は注目です。


ドラマーはサポートの方でしたが、スタジオ・ミュージシャンということで実に安定のプレイ。それ以上にイケメンw


ヴォーカル、Minaki氏の佇まいも非常に印象的です。胸に手を当て、心を込めるようにハイトーン・ヴォーカルで歌う様は、まるで演歌歌手のような佇まい・・・(いや、本当にw)。まだまだ伸びしろがあるように感じられるものの、当日もAZRAELのAkira氏並の高さのハイトーン・シャウトを決めてくれました。


キーボードは現在メンバー募集中で、今回はおらず。打ち込みサウンドをバックに流しつつ、他のメンバーの演奏が乗る感じでした。


2ndデモの販売も行なっておりましたが、そのデモに収録の2曲をライヴでも先に披露。


1曲目はコレぞシバフロという名刺代わりのクサ疾走曲「Hope of Eternity」。


2曲目は「Lost Tears」。Akihiro氏いわく、STRATOVARIUSの「Hanting High & Low」や、「Eagle Heart」のようなものを意識して作ったという曲で、コレが個人的にとても名曲!


哀愁漂う歌詞に、切ない歌メロ、突き抜けるようなハイトーン連発のサビが印象的なアップ・テンポ・ナンバー。サビ前の歌詞が詰まったセクションが非常に有効に機能している曲です。


ただ、本人も残念であったろうものが、3曲目だったか4曲目の、バラード系の曲。中盤、Akihiro氏のギターだけになるパートがあり、その後でアップ・テンポにメタリックに展開するという非常にドラマティックな曲・・・なのですが!!!!


なななななんと、ついていないことに、


そのリフを弾き始めた瞬間・・・


Akihiro氏のギターのシールドがアンプから抜けて無音になってしまいました・・・。


ここは大きな見せ場だったために、本人も非常に悔しがっておりました。ただ、曲トータルとしてのクウォリティは非常に高く、完成したものを聴くのが非常に楽しみです。


披露した曲もバランスが良く、全部楽しめました。今回披露した曲が、今後制作予定であるという1stフル・アルバムに全曲収録されるのであれば、個人的には文句無しに買いです。


SHIVER OF FRONTIERの魅力はというと、メイン・コンポーザーのAkihiro氏が強く影響を受けているのが、北欧やイタリア系のメロパワということで、日本のクサメタル(メロデスなども含む)にありがちな、Xっぽさが無いという点です。そこが個人的に非常に好印象。


ただ、本人も気にしていた通り、今回のライヴでは若干楽器の音の大きさのバランスなどが悪かったという面もありましたので、今後のライヴにその辺の改善を期待したいと思います。




さて、シバフロはとにかく素晴らしかったのですが、他に印象に残ったのはラストに登場したELIXER(エリクサー)。


もうメンバーが登場した時点で今までのバンド達とは違って年季が入っている出で立ちで、まさに演奏も余裕が感じられる素晴らしい正統派メタルでした。


スナックのママのような風貌のヴォーカルさんがとにかく印象的で、パワフルな歌唱と、曲によっては振り付けなども披露して、常連さんと思われる方たちを大いに沸かせていました。


本当に貫禄があったなぁ。


サウンドとしては、’80年代〜’90年代のアンダー・グラウンドなUS正統派メタルみたいな感じで、ちょっとプログレっぽい展開のある曲もあるなど、IRON MAIDEN直系の少し捻くれた正統派メタルを、女性が歌っているようなそんな印象でした。カッコ良かったです。



さてさて、話はシバフロに戻りまして・・


ひとまず現在はまず1つ、メンバー募集をしています。ドラマーと、キーボードの正規メンバーを募集していますので、興味のある方は彼らにアクセスを取ってみてはいかがでしょう?

SHIVER OF FRONTIERホームページはこちらです。


さらに、前述の通り、これから1stフルを制作予定とのことです。マテリアルはすでにかなり出揃っているらしいので、とても楽しみ。この哀愁のメロディーと、程良い疾走感が揃えば、SONATA ARCTICAの1st「Ecliptica」にも負けないような哀愁のメロパワ・アルバムが完成するのではないかと感じております。


ということで、まだまだ無名なバンドですが、国産メロパワ・ファンの方は是非ともご注目ください。


前回も貼ったけど、また音源貼りますw
これは2nd demoのトレイラー。



ういじゃ〜!
posted by メタルエリンギ at 20:33| 千葉 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 日本人 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする